概要

GMMは一般的に、説明変数が内生性を持つ(すなわち、説明変数 と攪乱項が相関を持つ)回帰モデルの推定法として用いられている。本研究は、 説明変数が外生変数の場合でも、追加的な操作変数を考慮することで、GMMが 有効である場合があることを示す。攪乱項が不均一分散を持つ場合には、 Amemiya (JoE, 1983)が同様な問題を提起しているが、本研究では、攪乱項が一 般的な系列相関をもつ場合について考える。またAmemiyaの方法と本研究で提案 された方法の併用について、いくつかの実験結果が示す。