Abstract

非完備市場モデルの下でのオプション価値評価は取引量に依存する可能性がある.この点に注目し,相対型オプションの取引量と1単位当り価格の同時決定の枠組みについて実験的に考えてみる.モデルとしては3項2期間モデルを採用する.またこれにより,この取引量への従属性を見落とすと,本来移転可能なリスクを移転し損なうという問題が生じる可能性があることが明らかになる.