Abstract

予測回帰式に関する推定問題について議論する。株式収益率などの予測で多用されている予測回帰式においては、多くの場合、最小2乗推定量に正のバイアスが生じて、見かけ上、予測変数の予測力が過大評価されることがる。この欠点を補うため、Amifud and Hurvich (2004)ではバイアス修正方法を提案しているが、今回の発表では、彼らとは異なるバイアス修正方法を提案する。シミュレーション結果では、Amifud and Hurvichの方法よりも、効果的にバイアスを減らす方法がいくつか見つかっているが、一方で、バイアスと平均2乗誤差のトレードオフが存在することが確認されている。