国際経済学を担当している石川教授は「シビア」で熱血的な教官として知られているが、その学部生活は更にアツかった。
小学校の頃から地図帳を見ては各国の人口や特産物を調べるのが好きだった石川教授は、経済地理学に憧れて本学経済学部に入学した。
しかし当初のイメージと経済地理の内容が離れており、方針転換。国際経済学の池間誠ゼミに入った。
と、ここまでは「ベンガク」ひと筋のガリ勉学生に思えるが、その実情は一日のうちのほとんどを体育館か雀荘で過ごすというものだった。
中学から続けていたバレーボールを「とことんやってやろう!」と体育会バレー部に入部。1年からレギュラー、4年時にはキャプテンを務めた。
4年間の体育会生活を送り、当然勉強はあまりせず、ミクロ、マクロなどの基本科目とゼミ以外に、自分が面白いと思った講義のみ少し勉強した程度だった。
「院試の成績もおそらくビリ」と笑う。院に入った当初は周囲の議論に全くついていけなかった石川教授だったが、悪戦苦闘のうえ、カナダに留学して博士号を取得した。
石川城太ゼミのモットーは「よく学び、よく遊べ」。主ゼミではまず国際経済学のテキストの輪読を行う。夏からはいくつかのプロジェクトを編成して学生たちが調査し、インゼミや三商大ゼミで発表を行うが、相当の労力が必要とされる。「No pain No gain」、何か得ようとするならば、それなりに努力と犠牲が必要という石川教授の信念が生きる。
「せっかくゼミという場で同じ仲間が週何時間も集まるのだから、2年間でこれだけやったという満足感と知識を得てほしい」と教授。学生が成長するきっかけを作ることが自分の役割だと考え、勉強以外にも積極的にコンパやスキー合宿を行うなど交流を深め、人間としての成長を促している。
とにかく熱い石川教授。やる気、体力重視。体育会の学生はもちろん、クールヘッドでウォームハートな学生をわくわくしながら待っている。
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一橋新聞部