II.教育活動
1.入学者選抜
(1) 大学院
研究科修士課程の入学選抜は,2004年度入学試験までは,研究者養成,専修のコース別に,筆記試験と口述試験から成る学力試験によって行われてきた。筆記試験は,基礎的知識を問う基礎テスト,専門分野に関する知識を問う分野別テスト,および英語に分かれていた。基礎テストは,両コース共通で,1)経済理論I(ミクロ・マクロ経済学),2)経済理論II(政治経済学),3)統計学・計量経済学,4)経済史の4科目から任意の1科目を選択。分野別テストには,1)経済理論I(ミクロ経済学・マクロ経済学),2)経済理論II(政治経済学),3)統計学・計量経済学,4)経済史,5)国際経済学・地域経済論,6)日本経済論・産業経済論(労働経済論を含む),7)財政学・金融論の7科目があった。
しかし,先述の入試制度改革にともない,2005年度入試からは,研究者養成コースと専修コースの入試を一本化した上で,従来の基礎テストと分野別テストが統合され,1)ミクロ・マクロ経済学,2)政治経済学,3)統計・計量経済学,4)経済史の4科目から任意の1科目を選択する経済学試験となった。また,英語試験は資格試験となった。
博士後期課程への進学試験についても,2005年度から進学資格試験を導入し,1)ミクロ経済学,2)マクロ経済学,3)政治経済学,4)統計・計量経済学,5)経済史の5科目のうち1科目以上に合格することを進学の最低要件とすることとなった。また,他研究科・他大学の修士課程修了(見込み)者に対する編入学試験も,進学資格試験と同一の問題を課すこととなった。
なお,日本の滞在期間等について一定の要件を満たす外国人学生に対しては通常の入学選抜とは別に,特別選考による外国人の修士課程入学試験も実施されている。また,修士課程の特別選抜,特別選考による社会人・外国人の博士後期課程編入学試験も実施されている。
また,2004年からは学部・大学院5年一貫教育システムが開始された。本システムへの参加を希望する学生のため,学部3年次の冬に選考試験を実施している。
(2) 学部
学部学生の入学試験は,他の多くの国立大学と同様に,前期日程,後期日程の2回に分けて実施される(いわゆる「分離分割」方式)。受験生は大学入試センター試験受験の後,前期日程の場合は,国語・外国語・数学・地歴および公民の第2次試験を,後期日程の場合は,英語・数学および小論文の第2次試験を受験する。これとは別に帰国子女および留学生に対しては,それぞれ別個に入学試験が行われている。