III. 研究活動

7. 研究支援体制

(1)TA,RA 体制の導入とその拡充

大学院教育と研究の一体化を目的として整備された6年一貫教育のカリキュラムの運用において,1997年度から,教育についてはTA(ティーチング・アシスタント)の,研究についてはRA(リサーチ・アシスタント)の導入をはかり,それらを積極的に活用した。2004年度から2008年度までのTA,RAのそれぞれの採用件数は表V- 6の通りである。


表III-6:

リサーチ・アシスタントの採用件数

年度 2004 2005 2006 2007 2008
人員 6 6 5 4 2


ティーチング・アシスタントの採用件数

年度 2004 2005 2006 2007 2008
人員 夏学期 冬学期 夏学期 冬学期 夏学期 冬学期 夏学期 冬学期 夏学期 冬学期
22 16 38 20 12 32 24 13 37 22 33 55 26 14 40

(2)研究専念期間制度

本研究科教員の研究と教育を両立させるための方策の一つとして,2000年度から「研究専念期間制度」(いわゆるサバティカル制度)を導入した。これは,研究成果報告書ないし論文の提出を条件に,1年に3人程度の教員に講義や3・4年の学部ゼミ(大学院ゼミは除く)および各種学内委員などから離れ,研究に専念させることを目的としている。これまで,2007年度には蓼沼,2008年度には斯波,城山の各教授がこの制度を利用して,日常の学務にわずらわされずに研究を行っている。


(3)情報化・広報活動

経済研究科では,ワークステーションを導入し,様々な統計的処理や,独自のメールサーバー(econ.hit-u.ac.jp)による電子メールの管理・運営に使用している。また,2001年度には広報委員会を設置し,研究科のホームページの刷新,学部・研究科案内の作成を行っている。


(4)「現代経済リサーチ・ネットワーク・プログラム」の活動

6年一貫教育のカリキュラムの整備とならんで,大学院教育と結びついた研究活動の組織化,制度化に向けて,応用経済基幹専攻にある現代経済大講座のなかに「現代経済リサーチ・ネットワーク・プログラム」を設置した。そのねらいは以下の通りである。

A. 大学院重点化の成果をさらに高めるために,国内外に開かれた研究・教育体制を構築し,我が国のみならず世界の研究をリードしうる研究・教育を行うことを目的とする。とりわけ,研究科内に教員が交互に利用できる研究・教育支援組織を作り,研究科教員と国外を含む他機関あるいは他部局の研究者との共同プロジェクトを推進し,それを通じて研究・教育の活性化ならびに国際化をはかる。
B. 一方,その過程で大学院生を積極的にプロジェクトに取り込み,可能であれば,大学院生の海外派遣も含めて,国際交流の経験を持たせる。さらに,論文作成の教育を行うとともに,プロジェクトに関連したトピックにより,博士論文指導につなげる。
C. 採用されたプロジェクトに関わる教員は,優遇措置を得ることができる。例えば,プロジェクト遂行のための部屋の提供,委員会負担の軽減,財政的補助,RAの優先的割当て,客員研究員採用の発議権 (各プロジェクトに1名のサバティカルなどを利用した海外の研究者の任期付任用を認める) などである。

これまでに実施されたプロジェクトは表III-7の通りである。


表III-7:現代経済リサーチ・ネットワーク・プログラム 実施プロジェクト

実施年度 課題名 ( )内は研究代表者
2000年度 マイクロ・マクロデータによる日本の医療の経済分析(鴇田忠彦教授)
2000年度 アジアにおける市場化,開放経済化と社会変動(佐藤宏教授)
2001-2002年度 地中海世界経済システムの形成メカニズムと経済史の方法(大月康弘助教授)
2002-2003年度 21世紀の日中関係における我が国の総合的課題抽出と戦略構築に関わる研究(折敷瀬興教授)
2003-2004年度 数理ファイナンスのための統計理論と時系列分析による検証(山本拓教授)
2004-2005年度 ゲーム理論のフロンティア(岡田章教授)
2004-2006年度 エジプト社会経済関係基礎データの蓄積と学際的文責―世帯調査とGISの接合を中心に(加藤博教授)
2006-2007年度 アジアの税財政改革:少子高齢化とグローバル化への対応(田近栄治教授)
2006-2007年度 ゲーム理論のフロンティア(岡田章教授)