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複素解析特論 I (2011年度前期・火3・理1-453,川平 友規)

リーマン面とタイヒミュラー理論について講義しました. 当初の目標だった複素力学系への応用まで終わりませんでしたが, これからも時間をみつけてノートは更新していきたいと思います.

シラバスおよび講義ノートはこちらです: (第1〜6回) / (第7回〜第13回:随時更新予定)

第13回(2011/7/26) 正則2次微分とタイヒミュラーの定理
ベアス埋め込みについて簡単に復習したあと, タ空間に複素構造を導入する方法を説明しました. そのあと,正則2次微分が定めるリーマン面上の葉層構造と, 「アファイン・ストレッチ」による変形として タイヒミュラー写像を導入し,タイヒミュラーの定理を 証明無しで述べました. 最後に簡単なアンケートをとりました. 最後まで授業に出てくれたみなさん, お疲れさま,そしてありがとうございました.
(2011/7/19) 休講
第12回(2011/7/12) ベアス埋め込み
先週やりのこしたタ距離の完備性などを解説し, ベアス埋め込みについて概説しました. タ空間が複素多様体とみなせる,という部分は次回に.
第11回(2011/7/5) フックス群のタイヒミュラー空間と タイヒミュラー距離
フックス群のタ空間を定義し, それがもとのタ空間と同一視できることを確認. それからタ距離を定義しました.
第10回(2011/6/28) タイヒミュラー空間とモジュライ空間
モジュライ空間がタ空間のモジュラー群による商空間 とみなせることをやりました. トーラスのタ空間が上半平面とみなせることを紹介しました.
第9回(2011/6/21) タイヒミュラー空間の定義
まず例外型リーマン面について述べた後, 写像の持ち上げの構成法と写像のホモトピーの定義を確認. 残り15分で,長い道のりでしたが,やっとタ空間を定義しました.
第8回(2011/6/14) 一意化定理
任意のリーマン面がごく簡単な単連結リーマン面 を自己同型で割った空間としてモデル化できることを示しました.
第7回(2011/6/7) リーマン面の基本群と普遍被覆
与えられたリーマン面にたいし,基本群と普遍被覆(面) を定義しました.とくに,普遍被覆が 連結かつ単連結リーマン面になることを確認しました.
第6回(2011/5/31) ベルトラミ方程式と擬等角写像
まずACL性を使って擬等角写像を定義し,その性質を解説しました. ベルトラミ方程式の解の存在,一意性,連続性(ベルトラミ微分に 解が連続に依存すること)を定理の形で述べました. (時間の都合で,このへんの話はほとんど証明なしで使います.)
第5回(2011/5/24) ベルトラミ微分とベルトラミ方程式
空間のなかに埋め込まれた滑らかな曲面をリーマン面とみなせるか, という問題(ガウス)を紹介し, ベルトラミ方程式,ベルトラミ微分の概念を導入しました.
第4回(2011/5/17) 正則・有理形微分とリーマン・ロッホの定理
タイヒミュラー空間を入れる箱(建物)として, 正則2次微分のなすベクトル空間を導入し, その次元を計算しました.
第3回(2011/5/10) リーマン面での微分・積分 2
一般の(m,n)微分と(1,0)微分の積分を定義し,その意義を解説しました.
第2回(2011/4/26) リーマン面での微分・積分 1
格子によるトーラスの構成について簡単にふれたあと, リーマン面上の正則関数,速度(接)ベクトル,接空間を定義しました. また,リーマン面間の写像にたいし,その微分を定義しました.
第1回(2011/4/19) リーマン面
リーマン面の定義と具体例(リーマン球面,トーラス,アニュラス)をやりました.

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