プログラム活動
公共政策プログラムの必修科目の1つで、特色ともなっているコンサルティング・プロジェクト(インディペンデント・スタディ)の具体的な内容について、簡単に紹介しておきたいと思います。(具体的な進め方については、毎年、若干の変更がありますので、ご了承下さい。)
公共政策プログラムでは、インディペンデント・スタディとして、各参加者がコンサルティング・プロジェクトを完成させることを修了要件としています。それが、政策分析のスキルを身に付けるために役立つとなると考えるからです。ただし、参加者が科目の履修とともに、修士論文を仕上げていかなければならないことを考えると、このインディペンデント・スタディでは、最終的に各自の修士論文に直結していくような調査・研究を行っていくことが望ましいと考えられます。私たちにとっても新しい試みであるこの教育活動を、試行錯誤を重ねながら、よりよいものに創り上げていきたいと考えています。
公式な科目としてのインディペンデント・スタディ(4単位)は、2年次に履修することになりますが、公共政策プログラムでは、1年次の冬学期の終わりからその準備を着実に進めていきます。また、コンサルティング・プロジェクトを実施する準備が整っていると思われる場合には、1年次の途中であっても、早めにプロジェクトをスタートさせることが認められる場合もありますので、担当教員と相談してみて下さい。
具体的なイメージは以下の通りです。
◎1年次冬学期の終わり(2月中旬頃)[コンサルティング・プロジェクト報告会]
コンサルティング・プロジェクト報告会は、プログラム参加者が各自の成果を報告する場です。そこでは、政策に関わる実務家・研究者なども招待し、プログラム参加者がさらに政策分析の面白さに触れる場ともなるでしょう。中心となるのは、2年次学生のコンサルティング・プロジェクトの最終報告で、1年次学生は自分の希望するコンサルティング・プロジェクトのプロポーザルを行います。実際に政策分析や政策決定に関わっている人の前で報告を行うことは、参加者にとっても大きな刺激となるでしょう。
◎1年次冬学期の終わり〜2年次夏学期 [コンサルティング・プロジェクト準備]
コンサルティング・プロジェクトの具体的な開始時期については、プログラム参加者と相談しながら決めていきます。多くの場合、この時期に、各自の修士論文のテーマに関連する問題の調査(コンサルティング)を依頼してくれるような機関(中央政府、地方政府、シンクタンク、民間企業、NPO など:以下「依頼機関」と呼びます)を探し、コンタクトを取り、話し合いを通じて具体的な問題を設定することになります(通常、教員が最初の仲介役を務める予定です)。一般に、就職活動で忙しくなる時期でもありますので、プロジェクトの受入機関探しやプロジェクトの開始は、就職活動が一段落してからという予定で進め、就職活動を無理なく行えるように配慮します。
◎2年次夏学期〜2年次冬学期 [インディペンデント・スタディ]
2年次に正式に受講する科目としてのインディペンデント・スタディでは、コンサルティング・プロジェクトを各自進めていきます。プログラム参加者は、依頼機関の協力も得ながら、また指導教員やプログラム教員の助言も受けながら、その問題について調査・研究・中間報告などを行います。(学内においては、政策分析ワークショップで報告し、質問やコメントを受けて、分析を深めていきます。)そして、最終的に依頼された問題についての自分なりの答えを30ページ程度のレポートにまとめて依頼機関に提出し、プレゼンテーションを行います。その最終レポートが、インディペンデント・スタディの成績を決める際の資料となります。従って、レポートの提出は2年次の1月中旬です。その成果は、2年次の冬学期の終わりの来んsなるティング・プロジェクト報告会で報告します。
◎2年次夏学期〜2年次冬学期 [修士論文]
公共政策プログラム参加者は、2年次にはコンサルティング・プロジェクトの成果を生み出すとともに、修士論文も完成させなければなりません。そこで、コンサルティング・プロジェクトでの調査・研究の成果も一部取り入れながら、修士論文を完成させられるとよいと考えています。修士論文では、よりアカデミックな観点からの研究を深め、特定の立場に捕われない観点から、問題を見つめ直し、分析を進めて行くことで、よい論文を書き上げていくこと可能になると思います。この作業は、各自の大学院ゼミの指導教員の指導の下で進められることになります。